|

“クインタフォニック”とは、簡単にいえばQS4チャンネル技術を基本として、文字どおり、5つの独立したチャンネルを使って映画の音響を録音し、再生するまったく新しい方式である。
日本の山水電気の開発によるQS4チャンネル・システムは音楽、とくにロック・サウンドと録音、再生には抜群の効果を発揮することが実証されており、「トミー」の音楽監督ピート・タウンゼントが製作に当たってこの方式を採用することを強く主張したという。
“QSクインタフォニック”方式は、これをさらに前進させて、5つのチャンネルを用いるもので、再生のために5つの超Hi-Fiスピーカーを劇場内にとくに増設、360度あらゆる方向から自由に音を出すようにしている。
映画のサウンド・トラックの録音は大別して、オプティカル(光学)方式と、マグネチック(磁気)方式の2つがあるが、このQSクインタフォニック・サウンド方式は磁気方式録音によっている。通常映画のフィルムのサウンド・トラックは画面をはさんで右側に2本、左側に1本、合計3本あり、第1及び第3トラックは館内4隅から4チャンネルの音を出すために使われる。(4チャンネルは、通常4つのトラックが必要だったが、QS方式を用いることになり、2つのトラックで再生することができるようになった。)
第2トラックの音は客席のどの位置からでも正確に聞きとれるように、スクリーン前中央にある専用のスピーカーを通して再生され、4チャンネルと相乗して完全な立体サウンドが得られるわけである。
|